ジョアン・ジルベルト 「Joan」 (1991)

a0030240_12175123.gif1. 僕のサンバ
2. 私の道
3. ホジーニャ
4. マラガ
5. 或る女
6. かわいそうなハート
7. You Do Something To Me
8. 不幸の予感
9. モーホのアヴェ・マリア
10. サンパ
11. 君は微笑みかけた
12. 愛のわすれもの


ボサ・ノヴァの創始者のひとりと言われるジョアン・ジルベルト。ミルトンと出会う少し前に「O Amor, o Sorriso e a Flor」というアルバムを見つけて買った。ジョアンについては何も知らなかったけれど、なぜ買ったかというと「ワン・ノート・サンバ」という曲が収録されていたから。何かの音楽フェスティバルに出演したアントニオ・カルロス・ジョビンのステージをTVで見ていたらこの曲を歌っていたのだが、その作曲のアイデアに衝撃を受けたのだ。メロディっていうのは上下に動いて初めてメロディなんだろうとなんとなく思っていたので、ずーっと同じ音が続いて曲が成立するなんて考えてもみなかった。そして同じ音を繰り返すメロディの後ろでコードが下がっていくという不思議な感覚。そう、ボサ・ノヴァとの出会いはやはりジョビンだったのだけど、その頃ピアノ音楽はあまり好きじゃなかったので、買ったのはギタリストのジョアンのアルバムだったというわけ。

このアルバム「ジョアン」は1991年に発表されたもので“ジョアン対オーケストラ”と言っていい。これがスゴイんです。決してオーケストラが脇役になることなく、ジョアンのささやく歌とギターと対等に張り合っているかのようです。ひとりでギターと歌だけでも、それぞれが絡み合いときに対立するかのような緊張感を生み出し、それが彼の魅力の大きなひとつだと思いますが、それが薄れてしまうことなく、余計にスリリングな世界を演出しているのは驚きました。こんな音楽は初めて聴いたんです。アレンジはクレア・フィッシャーという人。詳しくは知らないけれど、すごい人です。アート・ペッパーとかプリンスとかとも競演しているらしい。近いところでは小野リサのアルバムにも参加してました。

18歳で一度ジョアンに出会い、その一枚だけをずっと聴いてきましたが、このアルバムで再び出会ったのはとても大きいことでした。「ジョアンはひとり(の演奏)でいい」という意見もわからなくはないですが、ひとりのジョアンが好きな人ならなおのこと、このスゴさはわかるはずです。
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by copain-eiji | 2005-05-19 12:19 | ■CD


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