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ビートルズ「プリーズ・プリーズ・ミー」(1963年)

a0030240_141418.gif1. I Saw Her Standing There
2. Misery
3. Anna (Go To Him)
4. Chains
5. Boys
6. Ask Me Why
7. Please Please Me
8. Love Me Do
9. P.S. I Love You
10. Baby It's You
11. Do You Want To Know A Secret
12. A Taste Of Honey
13. There's A Place
14. Twist And Shout

ビートルズはもうさんざん語り尽くされていますが、「音楽遍歴」というからには外すことはできません。ボクなりに語ってみます。

リバプールという地方都市の若者たち。やがてイギリス全国、そしてアメリカ、全世界へと人気を広げていったビートルズの、これはその旋風が吹き荒れる直前にレコーディングされたデビュー・アルバム。たった一日、約10時間で録音されたというのが今から考えれば驚異です。ジャズのレコードじゃあるまいし...。

14曲中、6曲は他アーティストのレパートリーからのカバー曲。カバー曲が多いのはこの時代のバンドでは普通のことで、このカバー曲がどれも見事に自分たちのモノになっている点にビックリさせられる。他人の持ち歌を自分のものにするのはとっても難しいんです。(10)や(14)などは日本のTVでも頻繁に使われるので、聴いたことがある方も多いでしょうが、もう完璧です。

ボクの注目は、(3)の「Anna (Go To Him)」。アーサー・アレキサンダー(Arthur Alexander)作のこの曲は、このレコーディングと同年(1962年)に発表されたもの。誰よりも早く取り上げたかったのだろうか。そんな自信があったと思わせるのは、ジョン・レノンのボーカル。バックの演奏はほぼアレキサンダーのバージョンと同じ。しかしボーカルが違う。違うのは細かい歌い方とかもだけど、とにかく格が違う。なぜ二十歳そこそこの若造の歌が、こんなにも自信に満ちていて、カッコいいのだろう。しかもこのレコーディングの日、ジョンは風邪をひいていて、鼻声で歌っているのだ。許せない。

ボクにとってのビートルズの魅力のおそらく半分以上は、ジョン・レノンのボーカルである。ジョンの歌のカッコよさは、ただの巧さでは説明がつかない。自分の歌が情けないことと無関係ではないだろうが、ボクは歌の天才に(あくまでもボクがカッコいいと思う人だけだが)めっぽう弱い。楽器ならなんとかなるけれど、歌がうまいのは、もう“卑怯”だと思う。ジョンの、若さいっぱいの魅力にあふれたボーカルがストレートに聴ける、ビートルズの初期作品が大好きなのだ。

ビートルズがアレキサンダーの持ち歌のカバーで公式にレコーディングしているのはこの「Anna」だけだが、デビュー前のライブやラジオ出演時を含めると他に3曲カバーしている。特に「Soldiers Of Love」という曲はジョンのボーカルの魅力を引き出すのにもってこいだ。アルバム「Live at BBC」で聴くことができる。
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by copain-eiji | 2004-07-27 01:05 | ■CD

アグネス・チャン「小さな恋の物語/ふたりの牧場」(1973年)

a0030240_14721.gif1974年、小学校1年生の冬に、両親にはじめてレコードを買ってもらった。ボクの最初のアイドル、アグネス・チャンの「小さな恋の物語」。いい選択だったと思う。父ちゃんが突然、レコード大賞をとった五木ひろしの「夜空」のレコードを買うと言い出して、みんなでレコード屋さんに行った。「なにか欲しい?」と聞かれて、ねだるのが得意でなかったので、身をよじらせながら「これ」と言った。

次の年には兄ちゃんの友人を通して、全国ツアーをしていたベンチャーズに出会い、一気に洋楽へと関心が向かうけれど、その前にこういう音楽との関わりがあったことを、今はよかったと思ってる。A/B面どちらも、作詞:山上路夫、作曲:森田公一、編曲:馬飼野俊一という、歌謡曲作家の王道を行く人たち。今回久しぶりに2曲とも聞いてみた。どちらの歌も“サビ(Bメロ)”のメロディアスな展開が大好きで、いま自分で作る曲にもちゃんと影響があらわれていると思う。

後でわかることだけど、この少し後の時期から、アグネスのライブでは「はちみつぱい」というバンドがバックに雇われた。このはちみつぱいこそ、鈴木慶一が率いるムーンライダースの前身だった。アグネス・チャンのバックをきっかけに、「食べていける仕事」としてのバンド活動を目指し、ムーンライダースに変貌していったらしい。アグネスのライブ盤『ファミリー・コンサート(1975)』ではそのコンサートの模様が収録され、『Mei Mei いつでも夢を(1976)』では、楽曲提供〜レコーディングにまで関わっている。ピエール・バルー氏言うところの「ニオイ」説に説得力があると思うのは、ボク自身のこういう経験に基づいている。

残念ながら、現在入手可能なCDの中に「ふたりの牧場」は入っていないようです。「小さな恋の物語」は、ほとんどのベスト盤に入っています。
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by copain-eiji | 2004-07-08 11:34 | ■CD

「こまったか」下町ライブ!(2004年06月30日)

a0030240_153551.gifこまったか? と聞かれても困るんですが、なんのこっちゃない、怪しいサックス奏者「梅津和時」率いる【こまっちゃクレズマ】+七色ボイスの【おおたか静流】のライブなのです。江東区の森下文化センターに観に行ってきました。

バンマスの梅津さんという人は、昔々「RCサクセション」のステージにいたり、その後もときどきセッションで見ていたけれど、リーダーのライブは実は初めてでした。ドラムの新井田さんはゼンゼン変わってなくてすばらしい。アコーディオンの張さん、初めて拝見しましたがすばらしい。この「こまっちゃ」ったさんたち、梅津おやじのキャラクターのせいか、チンドンっぽいイメージばかりが先行しますが、そのハーモニーの巧みさはステキです。ときどきバランスを崩しながらも(わざとか?)ここ一番の攻め上がりの怒濤ぶりは、ブラジル代表の試合を見ているようでした(サッカーの話ね)。

そして歌姫「おおたか」さん、この人もいろんなCMで声を聞くし、仙波さん関係とかで何度か見たことはあったんだけど、ちゃんとライブを見るのは実は初めてでした。「どうもすみませんでした。」最初にもう謝っちゃいます。なぜ今まで素通りしてきたのか。声がすばらしいのはもちろんのこと、はっきりと自分のうたの世界を持っていて、それがとってもキュートなんです。民謡とか昔の名曲ばかり歌ってるイメージがあって、ちょっと敬遠してたんですよ。ま、実際そういうCDが多いし、ご本人は違和感なくやってるかもしれないけど、いくつかCDを聴いてみて、声は好きだけどあまり関係ない場所にいる人かな、なんて勝手に思ってたんです。ホントにゴメンナサイ。ああいう部分がもっとCDでも出るといいなぁと思いました。

きょう再確認した大原則で一句。「音楽は、CDだけじゃわからない」
やっぱりナマでなきゃわからない部分があるんです。もちろん、スタジオでレコーディングされたものにはそれにしかないよさもありますが、それも本来は目の前で鳴っている音を録音してるわけで、本物を知らないであぁだこぉだ言うのは、やっぱり本筋とは違うんですな。どちらの良さも、違いもわかるオトナになりたいものです。

上は今回のコンサートの案内ですが、知り合いのチラシ描き職人、久原大河くん(天才!)の作品。そのうち画集が出るらしいよ。楽しみ楽しみ...。
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by copain-eiji | 2004-07-01 15:37 | ■コンサート+ミュージシャン